2009年3月15日日曜日

関合正明展を観てきた。

先日、鎌倉の県立近代美術館に伊庭靖子展を観に行ったあと、鎌倉別館で3/22まで行っている「慈しみのまなざし 関合正明展」を観に行ってきた。
初めての公立美術館での回顧展だそうで、油彩や水彩、素描、などが90点以上、他に、スケッチや関連資料、挿絵や装丁の仕事などがケースに入れられ、合わせて150点を超える展示により、画業を振り返る構成。

70年代から80年代頃にかかれた、欧州や日本の家や風景画が多く展示されていたが、空は灰色がかった色で表現され、寂寥感の漂うような感じの作品が多く、また表面を荒く捉えたような塗りかたで、フォービズムの作品のようなタッチで特徴を捉えたような印象がした。

知らない作家だったし、どちらかというと、私の好きなタイプの絵ではないのだけど、静かで落ち着いていながら、昔ながらの温かみがあるような部屋に飾るのによさそうな感じの絵だと思った。

鎌倉館では伊庭靖子さんの、スーパーリアリズムのようなリアルな中に質感を再現したようなものを見た後だったので、粗いタッチで表現されて、見た目そのものとは異なりながら、その場の特徴というか風景の独特の雰囲気を伝えるような作品は、見た目にはまったく異なる性質の絵画で、絵を見ているときに感じるものが大きく異なっていて、なんか不思議というか絵を見る楽しみはこのあたりにあるかなと思ったりした。

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