2008年8月13日水曜日

蛇にピアス

第130回2003年下半期芥川賞受賞作である、蛇にピアスを読んだ。
いきなり、スプリットタンや身体改造などの言葉や、舌のピアス、拡張とかって、もう痛々しいイメージが突き刺さって、気持ち悪いというか痛い印象を引きずってしまう。
スプリットタンの蛇のような舌を持つマッドな男と、その舌に引かれスプリットタンに惹かれ、刺青も入れてしまう女、顔中にピアスをした人を殺すのに快感を覚えるようなサディスティックな男など、破滅的で危険な性格の若い男女の世界。それでいて、相手を守ろうとするようなある意味まっすぐな感じや、単純なあどけなさというか無邪気さも感じるようなやり取りがあるような本。ただ、痛かったり危ない印象が強くて、この手の内容の本はイメージが先行してしまい、本の中とはいえ、私の日常にはない世界で危なくて、弱い私には、あまり近寄れない世界。

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