2008年8月4日月曜日

アート・ウォッチング「現代美術編」

(別サイトと同じ内容)
最近、節約モードなため、図書館に行って、借りてきた本。
20世紀後半の90年代初頭までの代表的な作品について、素材感や、構成や、コンセプトなど、それらの作品が発する印象や、鑑賞者や作者、社会との関係性などへの疑問や意味合いなどの論評がされている。

アート・ウォッチング〈現代美術編〉
中村 英樹,谷川 渥
美術出版社

このアイテムの詳細を見る


図書館で借りた本なこともあって、発行は1993年なので、現代美術編といっても、もう15年も前になってしまっていて、今まさに、現れていたり現れつつあるものや方向性は網羅されていないものの、印象派やフォービズム、キュビズムといった20世紀初頭に出現してきた抽象絵画より後、50年代以降(取り上げられた最も古いものは1944年の作品なので、正確には44年以降だけど、、、)の一般的に良くわからないと評されやすい、現代美術の作品について、その見方や考え方のヒントとなる本だと思う。
現代美術は、鑑賞者が積極的に作家がなにを言いたかったのかを考えたり、創られるプロセスを楽しんだり、あるいは、絵画や芸術、社会といった既存の枠組みに対する考えを迫るものとして捉えるなど、わからないというのではなく、楽しめばいいと思うので、くだらないとか、どこがいいんだかわからないとか、好き、嫌いといった単純な感想をもつだけでもいいと思うし、評論家等の意見は意見として、そういう見方もあるのかとか思うことで、いろいろなことを思ったり考えたりするのをより楽しめるようになるのではないかと思う。
序章は、アートウォッチングを始めよう。ということで、自由に見て感じ、感動しましょう。みたいな感じの始まりな割には、中の作品解説では、美術評論にありがちに思うけど、どうみれば、そこまで話が膨らむんだっていう感じや、言い回しが複雑で言っていることが良くわからない部分もあるけど、比較的、一般向けな読みやすい解説となっていて、それなりに、面白く読むことができた。

0 件のコメント: